解の一意性

アップした数独ソルバーの例題はネット上に「難問」として挙がっていたもので,このソルバーが出す解の右下の数字は「2」である。ところが,例えば最後の数字(右下に相当)は「4,6,8」以外であれば「2」以外の数字に換えても別の解を出す。すなわち,この例題は複数個の解を持つのである。私のプログラムは「解がひとつでも見つかれば,そこで終了する」ような解法なのだが,これを「すべての解を探索するように書き直す」のは,じつは簡単でない。

詰将棋や詰碁の世界では複数個の解がある問題は「失題」と呼ばれて忌避されている。数独の世界でも「解の一意性」が要求されているのかどうかよく知らない。世の中に出回っている問題集は正解以外に別解がないことを確認しているのだろうか:結構難しいことのように思うのだが。

追記:疑問に思う人もいたようで Nature 誌:

http://www.nature.com/news/mathematician-claims-breakthrough-in-sudoku-puzzle-1.9751

の記事によれば「ヒントは少なくとも17個以上必要」とある。例題のヒントはちょうど17個だがまだ解は一つではないから,この例題は著者らの主張に対する「反例」になっているようにみえる。微妙な問題なので原論文をよく読んで結論付けたい。

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