化学ポテンシャルのゼロ点
理想フェルミ気体の化学ポテンシャルは,温度の関数として単調減少な関数である。その振る舞いで重要な特徴は,両極端における(1)低温ではフェルミ縮退により絶対零度のフェルミエネルギーから放物線的に減少する(2)高温ではマクスウェルボルツマン的な -T log T の変動をする,の2つであろう。
これらに比べれば「化学ポテンシャルのゼロ点」の重要性は低いが「それが正確に計算できること」は注目に値する。あまり知られていないことであるが,Essays 第13回として記事を書いたので,興味を持たれた人は読んでみてほしい。ゼータ関数の特殊値が登場するところが,数学的には面白いのである。
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