英国式と米国式

英語の動詞語尾に英国式と米国式の2通りあるのは有名な話だ。私は米国式で書く習慣なのだが,昔イギリスの雑誌への投稿論文が出版されたとき綴りを勝手に英国式に直されていて驚いたことがある。

最近の経験について書きたい。私は TeX 原稿を書くのに TeXShop という環境を使っていて,これはスペルチェッカー内蔵で間違いを教えてくれる。ある原稿の文中で diagonalization(対角化)に赤下線がついているのに気付いた:どこが間違いだろう?

英国式の s にすると下線が消えたけれど,英国式辞書を使っているとは思えないので,ちょっと実験してみた。例えば動詞;気付くは realise 結晶化は crystallise の方が間違いだと言うから確かに米国式らしい。ところが肝心の対角化するは diagonalize, diagonalise のどちらも下線なしで,名詞化の場合だけ英国式を推奨するのだ。他方で realization, realisation はどちらも OK だが crystallisation はダメだという。TeXShop というソフトの問題だろうが,首尾一貫しておらずわけがわからない。

別問題だが,語尾が l の crystal, diagonal は動詞名詞化するとき,l を2つにする/1つのままと分かれるのもルールがわからない。言語に過剰に規則を求めてはいけないということなのか。まあ些細なことには違いないが,間違いだと言われると気になってしまう。

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