ビックリした事とガッカリした事

昨日 1980年出版のある数学論文(by Adler - van Moerbeke)を読んでいたところ,ページ順が 327 の次が 355 で,その次が再び 329 となっているのに気付いた。本来の 355 ページは同じ中身であるから,328 ページが丸々抜けているのだ。式番号が一つ飛んでいるし文意が繋がらないことからもそれがわかる。

このファイルは少し前に google scholor 経由で入手したものだが,念のため出版元の Elsevier へ行ってみるとそこも同様になっており,元々が乱丁&落丁であったらしい。こんなことは初めて経験したので,たいへんビックリした。

ちなみに Elsevier という出版社はたいへん古くからあるらしく,ガリレイの著書のどれかもここが出している。ここの物理系雑誌の多くは閲覧有料なのだが,数学系雑誌のほうは一定期間が過ぎると無料アクセスできるのは嬉しい。物理系も早くそうなってほしいものだ。

今日知ったニュースでは,ある新刊の物理系雑誌("Chip")の掲載料を上海交通大学が一定期間一律に援助するという。近年の中国の羽振り良さの一端をみるようである。一方で我が国政府のやっていることを省みるに,彼我のあまりの差異にガッカリしてしまう。森嶋通夫先生の予言「日本の没落」がいよいよ現実的になってきている。

0コメント

  • 1000 / 1000