Amazon Marketplace のこと

一ヶ月ほど前にある数学書の英訳本をアマゾン中古書で注文(約7千円)したのだが,一週間応答なしの挙句に「売主都合により突然キャンセル」ということがあった。代金は戻ってきたので実害はなかったのだが,その後同書は2倍近くに価格高騰し,怪しいのは問題の売主からの出品もあるらしいことだ:注文履歴から抹消されているので記憶以外に確認手段がないのが残念だ。

その後 InternetArchive サイトで検索したところ,幸いに独語原著の pdf を入手できた(写真)。原本は 1923 年(百年前!)の刊行でイリノイ大学数学科の蔵書印がある。目次を比べてみると英訳はこれの忠実な翻訳であるらしい。若干不便だがこれで十分に用は足りるので,結果的に大きな節約になり却って幸いした。気になっていた章を早速に読んでみたが,勝手に過剰な期待をしていたようでそれほどの収穫がなかったのは残念だ。それゆえ余計に節約できたとも言える(笑)。

原典至上主義ではないけれどヴェイユの意見に従い努めて原著にあたることにしている。けれども問題によっては現代的に整理された教科書の方が役に立つというのは本当だ。今回の『講義録』はどの辺が良くて翻訳が出版され続けているのだろうか。一時代を画した文献には違いないのだが。


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