国立国会図書館デジタルコレクション
国会図書館に表記のデータベースがあることは数年前に聞いていた。文化的に貴重な資料とか書籍などで著作権問題をクリアしたものを,国会図書館がデジタル化して閲覧できるようにしているのだ。利用できるのは「国内在住・ある年齢以上・利用登録済み」の人達(国籍不問)である。じつは昨日初めてアクセスしたのだが,昨年の訪問時に登録カードを作成済みなので,そのままで利用可能であった。ちなみに直接現地で利用する際は,端末脇に登録電子カードを置くのだが,退席する際にカードの回収を忘れがちなので注意されたい;私は昨年やらかした(笑)。
さて私がなぜ昨夜アクセスしたかというと「ブルバキ数学原論がコレクションに入っている」ことをネットで知ったからである。検索窓に「ブルバキ数学原論」と入れると,全部で 37 個のファイルがヒットする。巻の配列が順不同なのは愛嬌だが,一巻ごとにファイル化されていて,見開きのページを捲ってすべてを読むことができる。しかも下の方に「印刷」というボタンがありパソコンに PDF 保存できる。もっとも,そうやって入手した PDF は加工などの改変ができないようにしてあるようだ。なお,著作権の状態によっては「閲覧のみ」というコレクションもあるらしい。
というわけで,前回記事に書いた「無駄な買い物」という危惧が早速に現実になってしまった(笑)。もっとも,人間の習慣は抜きがたくて「紙で読む利点」ということもある。今回の件は「格安」だったことに満足して,欠けている巻はここで PDF をダウンロードして,それ以外は紙で読むことにする。現在は調べたい巻もあるのでしばらく取っておいて,役目を果たしたら「売り払う」かも知れない。しかしこの状況を大勢が知ったら,果たして売れるのかどうか。
(追記 July 2)デジタルコレクションにはもう一つ「100 ページ制限」があり,長い本は分割してダウンロードする必要がある。「改変不可」に加えてすこぶる不便なのだが,いろいろ試しているうちに「抜け道」を発見した。Mac の場合だと「印刷モードでPDF保存」を選ぶと所有権が変わるらしく分割ファイルも一つにまとめることができるのだ(嬉)。複写の品質に良し悪しがあるのは残念だが,古いものを購入する前には「まずここを調べる」ことをお勧めしたい。先月末から「あれはあるか,これはどうか」と,思い付くままに雑多な本を検索して遊んでいたのだが,少し前に中古で購入した別のシリーズ本を見つけたときはいささか落胆した。また,昨年記事にした「渡邉慧先生の学位論文」は残念ながら含まれていなかった:利用者が独自に作成したPDFをここへ贈与して公開することはできるのだろうか。
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